頭脳明晰なブレンデルのシューマン、抒情を極めたルプーのグリーグアナログ時代全盛期にロンドンで録音された協奏曲の銘品2曲を豪華にカップリング
LP時代の定番、シューマン+グリーグをこれまでなかった組み合わせでシューマンとグリーグのピアノ協奏曲のカップリングは、モノラル時代のリパッティ盤以来ベートーヴェン「運命」とシューベルト「未完成」、メンデルスゾーンとチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲などと同様に、アナログLP時代の定番の組み合わせでした。同じイ短調という調性、一度聴けば忘れられない印象的な冒頭部分、3楽章構成、そして3つの楽章の時間配分など共通する要素が多々あるのみならず、それぞれの曲の約30分という演奏時間もLP片面の収録時間の限界値であり、LP両面のスペースを目いっぱい使い尽くしてカッティングするというお得感もあったと思われます。今回当シリーズで発売されるアルバムは、アナログ時代にロンドンでロンドン交響楽団と録音された名演・名録音という共通項を持ちながらも、ピアニスト/指揮者も、当初の発売レーベルも異なる2曲が組み合わされているところに大きなポイントがございます。
[収録曲]
ローベルト・シューマン
ピアノ協奏曲 イ短調 作品54
第1楽章 アレグロ・アフェットゥオーソ
第2楽章 インテルメッツォ(アンダンテ・グラツィオーソ)-(アタッカ)
第3楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ
アルフレッド・ブレンデル(ピアノ)
ロンドン交響楽団
指揮:クラウディオ・アバド
エドヴァルド・グリーグ
ピアノ協奏曲 イ短調 作品16
第1楽章 アレグロ・モルト・モデラート
第2楽章 アダージョ
第3楽章 アレグロ・モデラート・モルト・エ・マルカート
ラドゥ・ルプー(ピアノ)
ロンドン交響楽団
指揮:アンドレ・プレヴィン