1970年にデビューしたオフコース。歴史を超え、その名曲のマスターサウンドには、心に深く刻み込まれた甘くもせつないあの頃に引き戻してくれる魅力があります。デビュー45年を記念して2015年に発売された「ファンが選ぶベストアルバム『ever』が、初のLPレコードとなっていよいよ発売。
[Disc 1]
Side A
1.水曜日の午後 (1973)
2.でももう花はいらない (1973)
3.眠れぬ夜 (1975)
4.雨の降る日に (1975)
5.愛の唄 (1975)
6.秋の気配 (1977)
Side B
1.夏の終り (1978)
2.愛を止めないで (1979)
3.思いのままに (1979)
4.生まれ来る子供たちのために (1979)
[Disc 2]
Side A
1.さよなら (1979)
2.Yes-No (1980)
3.一億の夜を越えて (1980)
4.I LOVE YOU (1981)
Side B
1.愛の中へ (1981)
2.言葉にできない (1981)
3.YES-YES-YES (1982)
4.君住む街へ (1988)
「あの時」を刻むレコードを最高の音に仕上げる。「ever」アナログ盤の制作プロジェクトは、ユニバーサル ミュージックとアリオラジャパンの協力のもと、日本歌謡界の大御所のレコード制作に携わってきた日本コロムビア株式会社の名カッティングエンジニア武沢茂チーフがその腕を揮った。
武沢エンジニアは、「オフコースのオリジナルマスターテープの質感」をアナログレコードで最大に引き出すためのマスタリングを行ない、ノイマン社製の名カッティングマシーン「VMS70」を極限まで駆使し、レコードの原盤となる「ラッカー盤」をカッティングした。
プレス工程においては、通常マーケットに流通しているアナログレコードの多くは、このラッカー盤から起こせる一枚の「ファーストメタルマスター」を元にして、何枚もの「マザーメタル」を作り、さらにそこから起こした「メタルスタンパー」を使って量産する手法をとるが、今回のプロジェクトでは、この貴重な「ファーストメタルマスター」をダイレクトに使いレコードをプレスする手法を採っている。
これは、音の伸び、鮮度感を極限まで保つためには最良の手法だが、その一方、「ファーストメタルマスター」からは多くのレコードをプレスすることはできない。そのため「ラッカー盤」を幾枚もカッティングして「ファーストメタルマスター」を作る必要がある。
コストも時間もかかる。まったくもって合理的ではないけれど、究極なまでに生々しい音を求めるこのプロジェクトの根幹である。
すべては、オフコースを愛するオーディオファイルのために。