Audiolab Used Restore

 
2007年8月下旬、JBLの『Olympus 国産箱』のレストア作業を開始しました。国産箱とはいえつくりはほとんどオリジナルと同じでした。ユニット構成も2wayとシンプルですが、かなり古くなっているので苦労しそうです。
 
 
ウーハーLE15Aのオーバーホール

1.作業前です。比較的きれいな部類だと思います。

2.エッジは劣化でぼろぼろです。それでもまだ粉々にならないので、やはり状態はそれほど悪くないようです。

3.コーン紙を剥離しました。内部の黄色がかったところが参加した部分です。やはりそれほどひどくはないですね。

4.ユニットのターミナルを固定するビスです。頭しか見えませんが黒ずんでいます。これは接点も酸化が予想されます。

5.フレームも取り外し磁気回路だけにしました。

6.外側は比較的きれいですが、肝心要のギャップ内部にかなりの錆が見られます。これが異常音の原因となります。

7.ということで、きれいに除去します。もちろんギャップ内部の錆も念入りに取り除きました。

8.横からみるとこんな感じです。

9.両チャンネルともにきれいに酸化物を取り除き、フレームを取り付けます。

10.ターミナルの取り付けビスも新品に交換しました。もちろん接点は念入りにクリーニングしています。

11.エッジの新品を貼りました。あとはコルクのパッキンを付ければ完成です。
 
 
ドライバーLE85+L91のオーバーホール

1.L91の作業前です。塗装がはがれてしまい、見るも無残です。

2.別角度です。細長く奥は見えにくいのですが、全体的に塗装はがれが気になります。システムのど真ん中に位置していますのでホーンがきれいか否か、全体の印象に大きく影響します。

3.ということで、どちらも再塗装しました。落ち着いた黒になったため、よりいっそう内部は見えにくくなりましたが、全体かなりきれいになりました。

4.よってもやはり暗くて見えませんが、かなりきれいです。ホーンはこれで完成です。

5.次はLE85です。実はこれ、以前一度オーバーホールをしています。時間がなくてこの状態で中断していましたがようやく日の目を見る日がやってきました。ちなみにダイヤフラムは断線のため廃棄したのでありません。今回は新品を使います。

6.アップの画像です。一度作業をしてますのでもちろんきれいです。ただ、2年くらい経過しているようですので今回もう一度オーバーホールを行います。中心の部分にはもともと防錆でしょうか?なにか塗布されています。ただ時がたつとこの部分も若干の酸化が見られるので今回はまとめてはがすことにします。

7.作業完了です。もとがきれいだったのですが、防錆剤をはがすのにやや手間取りました。

8.アップの画像です。

9.今回使うダイヤフラムです。メーカー純正の新品です。不思議なことにLE85は8Ωの表記があるのですが、実際には16Ωなんだそうです。スタッフ一同びっくりしました。ですが、システムとしてのインピーダンスには問題ないそうですのでご安心を!

10.ダイヤフラム自体です。お気づきの方もおられると思いますが、オリジナルではタンジェンシャルエッジなのですが、残念ながら新品パーツはすべてダイヤモンドエッジとなります。

11.ターミナルです。これはウーハー同様酸化が見られます。またブッシュも破損しています。ターミナルはクリーニング、ブッシュは交換します。

12.ターミナルを取り付けました。角度がいまいちでちょっとわかりにくいですがきれいになりました。

13.ドライバー部分が完成しました。動作も問題ありません。この機種の場合音圧のばらつきなどおきやすいのですが、今回はまったく問題ありませんでした。ほっと胸をなでおろします。

14.ホーンとドライバーを取り付けます。酸化がひどかったので新品のボルトを使用します。ぴかぴかです。

15.完成です。見違えるようになりました。
 

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ネットワーク LX5 オーバーホール

1.LX5の作業前です。汚れもさることながらターミナルが酸化しています。事前のチェックではスイッチのガリと接触不良が見られました。

2.ターミナルの取り付けビスの酸化が予想されますので中をあけてチェックです。まず箱の内側の錆が目に飛び込んできました。

3.やはりビスの酸化は重度です。この部分は音質に直結しますので新品に交換しましょう!

4.LX5は6つのターミナルがあります。すべてはずします。

5.とれました。なにやらあるべきところにあるべきものが無いと間が抜けて見えます。。

6.ビスです。左側が元のもの。右側が今回入れ替える部品です。ねじ山自体も酸化していますので音にも影響がでたことにもうなずけます。

7.ターミナルもクリーニングしました。これで接触不良は改善するはずです。

8.せっかくあけたので箱の内側の錆とりもしました。とはいっても手の届く範囲ですが・・・左が作業前です。比べると一目瞭然ですね。

9.こちらが2つともすべての作業を終えたところです。スイッチも接点クリーニングをおこないました。最終チェックをしたところすべて動作良好でした!

10.完成です。エッジ交換などと違って見違えるよう、、、とはいきませんが音質は聞き違えるようによくなりました。
エンクロージャー レストア


1.フロンとバッフルです。継ぎ目は色が落ちやすく、明らかに上から色を塗った形跡があります。


2.背面バッフルもタッチアップの跡でしょうか?黒塗装のためちょっとした傷でも地の色が出てしまい傷がとても目立ちます。とはいえこのままだと非常に見た目がよくありません。

3.天板も傷だらけです。また表面はオリジナルと異なりクリア塗料のようなもので仕上げられているようです。その塗膜が劣化し白くにごって見えます。


4.このようにつやがありません。天板は格子ネット同様オリンパスの顔ですのでなんとかきれいに仕上げたいところです。


5.音響レンズH91をとめるマジックテープです。ただはがれたのでしょうか?接着剤がゴテゴテに塗られています。

6.フロントバッフルは全塗装することとし、前述の接着剤を取り除きます。地が出てきました。これをきれいならし再塗装をします。

7.こちらが再塗装後です。やはり地がチップのせいで光の加減ではややムラっぽく見えますが自然光の中ではとてもきれいです。見違えるようです。

8.天板も素地調整後オイルで仕上げました。もともとのクリア塗料ならではの光沢はなくなり、しっとりした仕上がりになりました。多少オリジナルの質感に近づいた気がします。
パッシブラジエター PR15 クリーニング


1.これはエッジ、ダンパーとも問題なく状態は良好でした。ただフレームの汚れが気になりましたのでクリーニングしました。失念してしまいクリーニング前の画像をとり損ねてしまいましたが、、、これは作業完了後です。


2.アルミ削りだしの縁の部分は酸化研磨し防錆剤で仕上げました。きれいになりました。

組立て


1.というわけですべての構成部品をエンクロージャーに納めて作業はほぼ完了です。エンクロージャーにマジックテープ、共振防止のフェルト生地を貼り、あとはネットの完成を待つばかりです。


2.音響レンズもつきました。やはり黒が締まって見えます。ようやくひと段落です。


3.早速エージングです。ウーハーのエッジ、ドライバーのダイヤフラムとも新品のため最初は不安になるような音を出していいましたが半日ほどしてからでしょうか?ようやくオリンパスらしい音がなりはじめたようです。あとは格子ネットを待つばかりです。

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