※Audiolabを旅立っていったスピーカーたちの復活の軌跡です。 なお、私達の修理手法は経験により常に進化しております。「フルレストアの記錄」内の情報が「いま現在」の修理手法ではない場合も多々ございます。ご了承ください。(このページの内容は当時の記事の転載になります。)

 

YAMAHA NS-1000M

いわずと知れた日本の誇るスピーカーです。
どなたも一度はご覧になったことがあるのでは?
今回は外装まで含めたフルレストアです。
ごゆっくりご覧ください!!
(作業自体は2009年です。)

買い取ってきた状態です。ツィーターは諸事情により外れています。。。
天板に大きな塗装剥れが。キズは深くないようです。
全体的に表面はくすんでいます。年式を考えれば当然ですよね。
スピーカーの背面はなかなか掃除することもできず、ホコリはたまってしまいます。
こちらはツィーター。フランジも経年の汚れ、クスミがあります。
ツィーターの裏側です。
こちらは新品のツィーターユニットです。今回は新品に交換します。
新品を開けた状態。きれいですね。フランジもこのとおり。ゴムパッキンは白っぽいですが後ほどきれいにクリーニングします。
こちらはスコーカー。スコーカーは新品ユニットが無いのでオーバーホールを行います。ヤマハさん、できればスコーカーも供給してもらえたらみんな幸せですよ~!
スコーカーの背面です。
ネットを外すとこれだけのホコリが!
通常使用では外せない場所ですので、どうしても堆積してしまいます。
さらに分解しました。
磁気回路は比較的良い状態のようです。
こちらはボイスコイル。
よく見ないとわかりませんがコイルの根元に緑青が!!これは処理が必要です。
フランジも研磨し、再塗装しました。新品ユニットに負けない仕上がりです。
最後にウーハーです。
フランジの酸化もかなり進行しています。
磁気回路側。この固体は固着のしておらずまずまずでした。
ウーハーも新品ユニットに交換します。
開けたところ。やっぱりきれいです。ゴムパッキンは。。。のちほどきれいにします(汗)ご勘弁を m(_ _ )m 
コーンの色は黒っぽいのが新しいユニットの特徴です。
ネットワークです。よごれはなかなかのもの。
2階建ての構造となっています。乾電池みたいなものはコンデンサです。
コンデンサの配線に緑青が見えます。
2階建てを全部取り外し、基盤の半田も打ち直します。
今回の固体はコンデンサの容量抜けもなく、パーツはオリジナルを温存できました。
緑青の発生していたコンデンサは配線を全て交換します。
ついでにターミナルを新品に交換します。
今では手に入らない新品ターミナルです。希少です。
古いターミナルをきれいに除去。結構大変なのです。
ネットワークの作業が完了です。
最後にアッテネーター。こちらもホコリ、汚れがひどいです。
全体を分解してクリーニング。
アッテネーターは新品部品がありますので新品に交換します。
こちらが新品。
今回はフルレストア。もちろんエンクロージャーもレストアしました。
ステッカーもはがして全体を再塗装。ご覧のとおり。
背面もきれいになりました。
各部固定ネジ。純正品ではありませんが、同じ素材、同じ大きさの新品を準備しています。
こちらはツィーターとスコーカー用。
ネットワークの固定ネジです。
ついに完成です。 当社視聴室にて。
見違えるようにきれいになりました。もちろん音質も新品の頃へ。
ツィーター。こちらは新品。
スコーカー。こちらは中古ですが、レストア品。
ウーハー。こちらも新品です。
アッテネーターは中身は新品で、ケースはレストア品。
ネットワークはターミナルの輝きが映えます。
これからもまだまだ現役です!!音楽的なアプローチが現代スピーカーとは異なりますが、でも、いいものはいい!私見ですがそのように感じますね。

ご覧いただきありがとうございました。