Audiolab Used Restore

フルレストアの記録 『JBL LE8T』の場合

この商品は販売済みとなります。ご購入誠にありがとうございます。

 

2008年1月、いわずと知れたJBLの名器『LE8T』のご予約をいただきました。誠にありがとうございます。
今回は中古のコーン紙を使用し、エッジの貼り替え、磁気回路内部のオーバーホールを実施します。中古といってもダンパーもコーン紙もまだまだ現役の商品です。磁気回路内部のオーバーホールを行い、かつての音色を取り戻したいと思います。

 
 
2『LE8T』 レストア作業

1.今回使用するコーン紙はランサロイエッジが使われていたころのコーン紙です。すでに30年以上経過しているものですが、若干の変色がある以外はまったく問題なく使用可能です。


2.このころのコーン紙と現在のコーン紙の違いは、モール線の引き出し部分が白くコーティングされているところでしょうか。あたらしいタイプのコーン紙はここが黒い材料でコーティングされています。


3.コーン紙をはずしたところです。ギャップに異物が入り込まないよう塞いでいます。


4.磁気回路とフランジをはずしたところです。磁気回路の色は防錆剤ですが、表面は効力を失い酸化が進んでいます。

5.ただこの年代のユニットとしてはかなり状態はよいですね。

6.今後のことを考え、古い防錆剤は除去しギャップ内部もオーバーホールを行いました。その後新たに防錆加工をほどこします。

7.防錆加工完了後ですずいぶんきれいになりました。

8.もっとも酸化の進んでいた磁気回路の外周もご覧のとおりきれいにクリーニングを行いました。これでしばらくは安心してご使用いただけます。

9.フランジはアルミでできており、酸化、汚れがありました。見た目も大切な部分になりますのできる限りきれいにしたいと思います。

10.クリーニング完了後です。軽く酸化防止のコーティングも施します。

11.音質に与える影響が大きく、以外に見落としがちな部分としてターミナルがあります。アンプから送られる信号をボイスコイルへと伝える役割を果たす重要な部品です。

12.右が交換前。左が交換する新品の部品です。ねじ山の中の黒ずんだ部分が酸化部分です。

13.ターミナルとラグもできる限りクリーニングします。特にターミナルはすでに入手できないので大変です。

14.エッジを貼り替えたところです。この段階で音の調整を行います。ここが山場ですね。

15.あと一息です。

16.最後の仕上げにセンターキャップを交換します。これが交換する新品のキャップです。もちろんJBLの純正パーツを使用します。

17.裏側をみることはなかなか無いと思いますが、裏はこのようにウレタンが貼ってあります。エッジのウレタンよりももっときめ細かで、やわらかな感触です。

18.センターキャップを貼り替えました。とても引き締まりますね!エッジ外周にパッキンをはめ、すべての工程が完了です。

19.フランジの汚れ、酸化もとり、見た目も見違えるようになりました。

20.横から見ても磁気回路も輝いていますね。

21.片一方のパッキン(白いゴム)が欠落していましたので、当社の中古の在庫を付けました。

22.最近のJBLユニットは黒のゴムパッキンを使っていますが、この時代は白色が多いです。4343なんかはピンクだったりもしますね。

すべての作業が完了しました。 お付き合い誠にありがとうございます。あとは新しいオーナー様の手によりエンクロージャーにおさめられるべく、本日旅立っていきました。すばらしい音楽を奏でるものと思います。 かわいがってもらえるとうれしいですね。ありがとうございました。

 

この商品は販売済みとなります。ご購入誠にありがとうございます。

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