Audiolab Used Restore

 

2008年1月、『ALTEC A5』のレストア作業を開始しました。周知のとおりアルテックを代表するスピーカーですのでフルレストア後にどんな音楽を聞かせてくれるかとても楽しみです。ごゆっくりごらんください。

 
 

 

コンプレッションドライバー【288-16G】+【311-90】ホーンレストア

1.外観です。ターミナルがかなり酸化しています。また、磁気回路のプレートも酸化がすすんでいるようです。

2.ダイヤフラムが現れました。


3.この時代のアルテックドライバーはダイヤフラムに問題があり、写真の中央に見える引き出し部分が劣化し折れてしまうケースがほとんどです。こちらは以前どこかで新品ダイヤフラムへ交換しているようです。

4.もう一方のドライバーです。端子のキャップがなくなってしまっています。この部品はすでに入手不可能ですので残念ながらこのまま使用するほかありません。

5.ターミナルの向きもおかしいですね。取り付けビス交換とともに調整します。

6.こちら側のダイヤフラムは当初のままのようです。このようにポッキリ折れてしまい、いずれ断線してしまいます。ほとんどこのような症状になっています。


7.やはり反対側の引き出し部分は完全に折れていたようです。半田で修正したあとがあります。ただこの状態ですとしなりがありませんので引き出し線の根元に負担がかかってしまいます。

8.こちら側を新品に交換します。ただ新しいダイヤフラムは端子の形状が違いますので、上記の交換キットを使用する必要があります。これだけで3150円します。なかなか高価ですね。

9.こちらが新品のダイヤフラムです。通常は左右同時に交換しないと音圧などが異なりバランスが取れないのですが、今回は比較的最近片方のみ交換したようでした。交換後入念なチェックを行い、問題がないことを確認済みです。

10.磁気回路はとてもきれいでした。ギャップ内部を念入りにクリーニングし、最後に防錆剤を塗布します。

11.最後にホーンのレストアです。

12.内部はこのとおり、かなり汚れています。

13.全体的にはかなりきれいですので、念入りにクリーニングを行います。

14.作業完了です。もとがかなり雑な仕上がりですのでいまひとつ違いがわかりにくいですが、とてもきれいになりました。


今回は画像をあまり取っていませんでした。申し訳ございません。
左右両チャンネルともダイヤフラムが新しい形のものに変わりましたので断線の恐れはないです。また、音圧、音質も入念にチェックしました。はやく往年のアルテックサウンドを聴きたいですね。
 

 

ウーハー【515B】 レストア作業

1.外観です。コーン紙は接着剤のシミがありますが、きれいです。ダンパーにも全く問題ありませんのでまだまだ現役で活躍できます。


2.ユニットの裏側です。状態はいいようです。

3.磁気回路とフランジを分離しました。


4.ボイスコイルもこのとおりきれいです。

5.磁気回路も防錆効果が持続しておりまだまだきれいです。

6.左右ともきれいですね。念入りにクリーニングを行います。

7.オーバーホール後です。防錆剤も新たに塗布しますので以前のコーティングを除去しました。

8.もう一方も作業完了です。あとは組み立てます。


9.立派な磁気回路ですね。後は音を調整しながら組み込みます。

 

ユニットが完成しました。じつは前述したとおり、なかなか音が決まらずとても苦労しましたがようやくタンノイのいつもの音を奏でるようになりました。

 

クロスオーバーネットワーク 【N500F-A 】 レストア作業

1.ネットワーク内部です。測定したところ音質、動作には問題ありませんでした。

2.アッテネーターの可動域が狂っていましたので調整しました。


3.各部、接点をクリーニングし作業完了です。
クロスオーバーネットワークが完成しました。大きなトラブルもなくスムーズに作業を行いました。

 

完成 『ALTEC A5』  準備中です。今しばらくお待ちください。

ようやく作業完了です。内部は比較的状態もよく、作業もすんなり完了しました。軽やかに気持ちよく音楽を奏でてくれます。やはり往年の名器はすばらしいものですね。ありがとうございました。

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